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専門分野 動物栄養生化学 の、喜久里 基 博士へのQ&Aです。

Q1.その動物栄養生化学について簡単に紹介してください。

    哺乳類、鳥類における栄養素や食事(食餌)成分の消化吸収、代謝について幅広く追求する学問です。研究室では特に生理的ストレス状態におけるこれら成分の代謝・利用メカニズムに着目しています。また、栄養素・非栄養素にかかわらず新規生理作用を明らかにし、応用研究への発展に向けた基礎知見を得ることも目的としています。

Q2.動物栄養生化学の研究者になった決め手は何ですか?

    学部 3 年生の頃にこの学問を選びましたが、当時も今も、あまり細かい生命現象は得意ではありません。その点、動物栄養生化学はイメージしやすく身近に感じられるという点で自分でも進んで勉強していましたね。また、当時の指導教員の説明がわかりやすかったという点もあります。研究者らしからぬ理由になりますが、フィーリングで決めました。

Q3.では、子供の頃になりたかった職業は何ですか?

    医者です。医学部に入るためのセンター試験では化学と英語がいつもダメでした。なのに、現在は英語で論文を書いて、さらに化学をやっているという、何とも数奇な人生になっています。実家に帰る度に両親から「化学と英語がダメだったやつが、なんでそれを教えているんだ」と言われます。現在はニワトリを研究対象としていますが、小学生の頃は飼育係でニワトリを世話していました。化学、英語、ニワトリには何とも不思議な縁を感じています。

Q4.ご自分を動物に例えるなら、何だと思いますか?

    犬ですかね。人懐っこいと言われますが、そんなことは本人は微塵も思っていません。へらへらしているからでしょうか。でも、怒ると噛みつきますよ(恐いですよ)(笑)。

Q5.最近の一番うれしかったことを教えてください。

    なんかあったっけ……。真面目な話になりますが、研究費が当たった時はいつも嬉しいです。プライベートでは、ふと入ったカフェのサンドイッチが美味しかったとか、かっこいい靴が見つかったとか、割と些細なことで嬉しさを感じるタイプなので、一番となるとなかなか難しいですね。

Q6.では、最近の失敗談を教えてください。

    家の中では常に失敗をしています(主に同居人とのことで…)。

Q7.海外での経験をお聞きします。今までに訪問したことのある国を教えてください。

    行った順にカナダ、アメリカ、イタリア、ベルギー、ノルウェー、ポーランド、オランダ、スペイン、インドネシア、タイです。

Q8.その中で、1番気に入った国はどこですか?

    ポーランドです。

Q9.それはどういうところでしょうか?

    Krabowに行っただけですが、街並みがきれいで、物価が安い割に食べ物がおいしいところです。機会があればまた行きたいですね。
 

10.おいしいな、と思った料理(食べ物)は何ですか?

    ベルギービール、イタリアのピザですね。アメリカの学会のエクスカーションで食べたバーベキューステーキもおいしかったですね。海外の食べ物は想像した通りの味なのですが、味付けやトッピング(チーズとか)が容赦ないので、その後、日本で同じようなものを食べても物足りなくなってしまいましたね。

Q11.おいしそうに見えたのに、食べたらがっかりしたものはありましたか?

    イタリアで食べた生ハム(プロシュート?)ですね。がっかりというより、臭すぎて無理でした。これ以降、日本の生ハムも臭いを確認してから食べるようになってしまいました。

Q12.海外滞在中に、再発見した日本(日本人)のよいところはありましたか?

    日本では値段の割に日用品の品質が高いというのを強く感じます。海外では品質のいいものはそれなりの値段がし、過去に、現地で急遽必要になった日用品の値段に驚きました(日本の100均で買えるんだけど、なんでこんなに高い?の的な…)。あとは、日常的なサービスですかね。海外はチップ文化なのでサービスは買うものですが、日本ではそうではないので、「え?それはしてくれないの?」と思うときは時々あります。初めて行った国のスーパーで、買ったものを袋に投げ入れられたときは衝撃でした。

Q13.旅行(観光)に行くなら、お薦めの国はありますか?

    ポーランド、ノルウェー。ノルウェーは北欧の国ということもあり、これまでに行った他のヨーロッパの国とは少し違いました。なんて言ったらいいのか、国(国民)がワンランク上の感じがします。皆、穏やかで余裕があり、せかせかしない感じです。価値観が少し変わりました。

Q14.今、目の前にドラえもんの道具、「どこでもドア」があったら、どこに行ってみたいですか?

    寒い所でさらにオーロラの見えるところです。8月に九州で生まれ、南九州で学部生を過ごし、ずっと暑熱ストレスを研究しているので暑いのはもういいです。カナダ・ノルウェーに行ったときはオーロラが見える時期ではなかったので、非常に残念でした。オーロラは人生で一度は見たいですね(イエローナイフとかフィンランドで学会はないもんですかね)。

Q15.食生活についてお聞きします。好きな料理や料理ジャンルは何ですか?

    何でも好きですが、強いて言うと庶民的なヨーロッパ料理(ラタトゥイユ、アクアパッツァとか)が好きですね。一週間、米を食べなくても大丈夫な人間なので自宅でも洋風料理を食べることが多いです。

Q16.子供時代には嫌いだったけれど、大人になって好きになったものはありますか?

    奈良漬け?ビール?

Q17.また、今でも苦手なものはありますか?

    マヨネーズ。お好み焼きにかかっているような、暖かいマヨネーズが特に無理です。

Q18.最後の晩餐に、是非とも食べたいものを教えてください。

    寿命が延びるもの

Q19.今、大学生に戻れるとしたら、何をしてみたいですか?

    自転車 or 車で日本一周的なものですかね。学部生時代はバイト三昧、大学院生は実験三昧、職に就いてからは仕事三昧なので、20歳以降は1週間以上の休暇を取ったことがありません。4日以上の休みがあると、しなくてはいけない何かがあるのではと思い始め、不安になります。(The 日本人)。

Q20.今後、研究者として、どのように過ごしていきたいですか?

    新しい何かを見つけることはもちろんですが、古典的なことを最新科学で解き明かすこと、すなわち「●●●だと言われているけど、実際は誰も実証できていない」ことに取り組みたいですね。また、それを誰にでもわかるように説明できる力を磨いていきたいと考えています。

Q21.最後になりましたが、食の安全性とは、何だと思いますか?

    生産者が原材料や製造プロセスをすべて開示でき、消費者がそれを納得して食べることだと思います。
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