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マメ科植物は生育に必要な窒素栄養を化合態窒素の施肥及び根粒菌との共生による窒素固定より得ている。化合態窒素は窒素固定を阻害することが知られており、この阻害機構には根粒内における植物由来の硝酸還元酵素(NR)が関与している可能性がある。
昨年、モデルマメ科植物のLotus japonicus (以後Lotus)を用いて窒素固定能の硝酸阻害と各器官の硝酸還元酵素活性の変動が明らかとなった。それによると、Lotus根粒サイトゾルには他のマメ科根粒同様、非誘導型の硝酸還元酵素活性が見られた。
そこで Lotus を用いて、根粒硝酸還元酵素のクローニング及び、発現解析を行う。現段階(10'99)では、クローニングを終了し、発現解析を行っているところである。さらにそのアンチセンス遺伝子を導入して、窒素固定の硝酸阻害が回避されるか検討する。(文責:加藤)
植物の生長に最も重要な窒素源において根粒菌とマメ科植物の共生による窒素固定は環境に優しいクリーンな生物肥料であり、また子実形成に有効であるという利点を持つ。ただしその活性は土壌の窒素栄養状態に影響され、固定窒素の不十分な窒素を補おうと化合態窒素を施与すると活性が低下する。このメカニズムを解明し、それらの共生系の効率的な利用を目指す。(文責:岡村)
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