園芸学会東北支部平成10年度大会の報告

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 1998年度の園芸学会東北支部大会は,8月19日,20日に弘前市総合学習センターにて行われました.19日に「健康食品のトップランナー“リンゴ”の機能と栄養を探る---果実の機能性成分の活用と消費拡大をめざして---」というテーマの公開シンポジウム,20日に研究発表(発表課題数:果樹15,野菜・花卉7)が行われました.本研究室では清野と李が野菜・花き部会で発表しました.

このHPの編集者(西山)は参加しなかったため,研究発表要旨に基づいて清野と李の発表内容を紹介します.


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研究発表


課題番号16 トマトにおける光合成産物の転流経路について
清野貴将2・李 天来1・大川 亘2・金浜耕基2(瀋陽農業大学1・東北大農学部2

 トマトの主茎,仮軸,花序軸,および花柄における光合成産物の転流経路を14C-活性比を基に調べた.主茎,仮軸,花序軸,および花柄のいずれにおいても,14CO2を施与した施与葉(第7葉,あるいは第8葉)側の維管束で14C-活性比が高かった.主茎,仮軸,花序軸,および花柄における光合成産物の転流は,それぞれの維管束走向に従っていると考えられた.

課題番号17 トマトの維管束走向に従った光合成産物の転流と代謝
李 天来1・清野貴将2・大川 亘2・金浜耕基2(瀋陽農業大学1・東北大農学部2

 トマトの維管束走向と光合成産物の転流経路に従った14C-光合成産物の転流と代謝を経時的に測定した結果,転流糖がスクロースであることが再確認された.また,14C-活性比は,14CO2施与後2〜8時間で急激に増加し,その後緩やかになった.


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