研究ハイライト&トピックス

2017/02/08

ダイコンの辛み成分を作り出す遺伝子を発見-新しい加工品の創出に適した品種育成へ-

写真:北柴准教授

北柴 大泰 准教授

(植物遺伝育種学分野)

専門

植物分子遺伝学

植物遺伝育種学分野紹介ページ

ダイコンの食味を特徴付ける辛み、たくあんの黄色やにおいは、グルコシノレート(カラシ油配糖体)の一種であるグルコラファサチン(4-メチルチオ-3-ブテニルグルコシノレート;4MTB-GSL)の分解産物によりもたらされます。しかし、この成分を合成する鍵酵素は不明でした。2014年に東北大学農学研究科の北柴大泰准教授らがダイコンのドラフトゲノム情報を発表したことから、グルコラファサチンを全く含まず辛み成分の質が変化した突然変異体での、その原因遺伝子の探索が加速し、農研機構野菜花き研究部門の柿崎智博主任研究員と北柴大泰准教授らによって、グルコラファサチン合成酵素遺伝子が発見されました。この研究の詳細は米国植物生理学会誌「Plant Physiology」に掲載されました。

今回の研究成果を利用して、農研機構野菜花き研究部門では原因遺伝子からDNAマーカーを作製し、種苗会社と共同でグルコラファサチンが合成されず辛み成分の組成が変化したダイコン品種である「悠白」と「サラホワイト」を育成しました。保存中にたくあん臭や黄変が生じないため、フレッシュ感のあるダイコン加工品の開発が進められています。

<発表論文>
雑誌名 Plant Physiology (2017) doi: http://dx.doi.org/10.1104/pp.16.01814(2017年1月19日オンライン掲載)  
論文名 A 2-oxoglutarate-dependent dioxygenase mediates the biosynthesis of glucoraphasatin in radish
著者名 Tomohiro Kakizaki, Hiroyasu Kitashiba, Zhongwei Zou, Feng Li, Nobuko Fukino, Takayoshi Ohara, Takeshi Nishio and Masahiko Ishida

 

一般のダイコンと突然変異体の違い

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