講座沿革紹介
資源環境経済学講座は、大学院重点化に伴って発足されました。
農学部における社会科学に関する教育研究は長い歴史があり、その積重ねがあって今日の姿があります。その歴史を簡単にご紹介しましょう。当専攻の母体になった2講座2研究室の沿革は以下のとおりです。
資源経営経済学講座
・1942年 旧農学科に農業経営学講座が設置
・1992年 学部改組に伴い資源経営経済学と改称
かつて在職された歴代教授は平野蕃、菊元富雄、酒井淳一の各先生です。東北地方を主なフィールドにして、農業経営の理論から実態分析まで幅広い研究を行ない、農業経営の発展方向を明らかにする研究を行って来ました。
農業計量経済学研究室
・1990年 学生定員の臨時増募に伴って流通情報管理額研究室が設置
・1992年 農業計量経済学研究室と改称
これまで、農産物の国際流通システムや農業環境問題、近年は農業生産や食料消費の計量経済学的手法に基づく分析を行ってきました。
生物資源情報学講座
・1932年 旧農学研究所の農業経済研究室が設置
・1988年 農学部に移管され食糧需給研究室と改称
・1992年 学部改組に伴い生物資源情報学講座と改称
かつて在職された歴代教授は須永重光、吉田寛一、河相一成の各先生です。政策・制度面からアプローチするという視角と手法をとって農地制度、生産組織、兼業問題から、農産物貿易、流通、国際的食糧需給問題へと研究対象を広げてきました。
地域計画論研究室
・1993年 東北大学教養部の改組に伴い、地域計画論研究室が設置
かつて町田俊彦先生が教授として在職されました。地方財政を中心にした地域経済の分析、地域計画立案における公正の概念の検討の他、近年は歴史的発展過程の研究という視点も加わりました。
このように戦後東北大学における農業経営・農業経済の教育と研究は、上記の2講座と経済学部の農業経済部門という3つのセクションが、互いに刺激しつつ協力して行われて参りました。
その後1999年4月大学院重点化により上記の2講座2研究室を全面的に改組し、5研究室からなる資源環境経済学講座が発足いたしました。
また2009年に研究室の統合と改称がなされ、現在は4つの研究室から構成されております。
当講座設置の狙いは、現在当面する環境・食料・資源問題を、日本やアジアを中心としつつ広く国際的な関連の中で考えていこうという点にあります。
詳しくは研究室紹介をご覧ください。