研究ハイライト&トピックス

2020/02/28

イネのRubisco増強で最大30%の増収
―附属川渡フィールドセンター隔離ほ場で実証―

人類の食糧の25%を占めるイネの増産を目指して、本農学研究科の牧野周教授と石山敬貴助教の研究グループは、遺伝子組換え技術によって光合成の炭酸固定酵素Rubiscoを約30%増強したイネ(Rubisco増強イネ)を作出しました。このRubisco増強イネに関して、文部科学省と環境省から第1種使用規定(国が定める生物多様性評価試験を行い、遺伝子組換え生物の環境中への拡散を完全には防止しない使用規定)の承認を得て、全国の大学で本学が唯一有する遺伝子組換え隔離水田ほ場において4年間におよぶ収量評価試験を行ないました。その結果、繰り返し試験を通して、Rubisco増強イネの収量は、窒素施肥が10 kgN/10a以上の施肥区で、親品種「能登ひかり」に比較して20-30%増収となることが認められました。
本研究の成果は、国際科学誌Nature Food 1巻2月号に発表され、2月19日本学よりプレスリリースされました。



(写真) 東北大学大学院農学研究科附属川渡フィールドセンターの「遺伝子組換え植物隔離ほ場」の全景。赤線の枠内が、本研究に使用した水田  (右図)4年間のRubisco増強イネ、Rubisco抑制イネ、および親品種「能登ひかり」の玄米収量の結果。10 g N m-2以上の窒素施肥区で、ルビスコ増強イネの玄米収量が増加した(図中、矢印より右側)。

【発表雑誌】
雑誌名:Nature Food 1: 134-139 (2020) doi: 10.1038/s43016-020-0033-x
論文名:Transgenic rice overproducing Rubisco exhibits increased yields with improved nitrogen-use efficiency in an experimental paddy field.
著者名:Dong-Kyung Yoon*, Keiki Ishiyama*, Mao Suganami, Youshi Tazoe, Mari Watanabe, Serina Imaruoka, Maki Ogura, Hiroyuki Ishida, Yuji Suzuki, Mitsuhiro Obara, Tadahiko Mae & Amane Makino** *The authors contributed equally. **Corresponding author

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