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読替えデジタル日本土壌図

日本の土壌の多様性と地理的分布の理解を助ける土壌教育教材探索の視点から現在利用可能な小縮尺の日本土壌図を整理し,最新の土壌分類体系に暫定的に対応した読替え日本土壌図を試作しました。

読替え日本土壌図は,土壌教育教材としての使い勝手を考慮して図示単位を第二次案の造成土,泥炭土,ポドゾル性土,黒ぼく土,暗赤色土,沖積土,停滞水成土,赤黄色土,褐色森林土,未熟土の10土壌大群(Great Groups)とし,作図は1/100万日本土壌図(ペドロジスト懇談会土壌分類・命名委員会,1990)の図示単位である第一次案の土壌亜群を対比表(日本ペドロジー学会第四次土壌分類・命名委員会,2003)に従って土壌大群に読替えながら行いました。はじめに1/100万日本土壌図をビットマップ画像(ラスターイメージ)としてパーソナルコンピュータに取り込み,次にその画像を下絵として市販のドロー系画像処理ソフトを用いて手作業で土壌大群毎のベクターイメージ(ポリゴン)に変換しました。

(紹介文作成:菅野均志,2009-02-02)

new-soil-map-j.jpg

この土壌図は既存の土壌図の読替えだけに依る制限により,(1) 黒ぼく土大群に含まれる褐色黒ぼく土群と (2) 造成土大群のそれぞれを適切に土壌図上に位置づけることができておりません。特に前者は,褐色森林土群(第一次案)から第二次案の褐色黒ぼく土群を切り取る課題を露呈したものです。褐色森林土大群(第一次案からの読替えによる面積割合53%)のどの程度が黒ぼく土大群(同面積割合17%)に移行するかを検討し最新の土壌図に反映させることは,炭素貯留能等を含めた日本の土壌資源評価のための重要な課題であると考えます。

ここで紹介しました土壌図を「読替えデジタル日本土壌図」としてPDF形式ファイルで一般に公開します。土壌教育の教材として講義等でご自由にお使い下さい。

PDF形式ファイル (620KB) をダウンロード

(菅野均志・平井英明・高橋正・南條正巳:1/100万日本土壌図(1990)の読替えによる日本の統一的土壌分類体系−第二次案(2002)−の土壌大群名を図示単位とした日本土壌図,ペドロジスト,52: 129--133 (2008))

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