Oral presentation

Theme 1.03. Regulating crop growth
Theme 1.03. Regulating crop growth. Ornamentals

  1. Improvement of plant quality by integrated control of light, temperature and DIF-strategy. (Volgelezang, The Netherlands)
    フクシア,サルビア,ペラルゴニウムゾナレ,バーベナの草丈は負のDIFによって伸長が抑制された.DIFによる草丈抑制と光の強さあるいは温度間の相互作用は認められなかった.慣行法より高い温度に負のDIFを組み合わせた処理区で生育された植物は,慣行法で生育された植物より品質が向上した.

  2. Flower promotion of Matthiol incana by gibberellins and acylcyclohexadions. (Hisamatsu et al., Japan)
    GA4はストックの花芽形成を促進させることが知られているが,GA4以外にストックの花芽形成を促進させる prohexadione-calcium(PCa)や trinexapac-ethyl(TNE)のような acylcyclohexanediones の作用機構について,PCaやTNEはGA4の生物学的活性を強めるほか,PCa,TNE自体が花芽形成を促進させることが明らかになった.

  3. Gum induced by methyl jasmonate in tulip stem: Relevance to its chemical composition. (Saniewski et al., Poland)
    自然条件では無傷のチューリップの茎や葉の付け根には樹脂が形成されないが,メチルエステル型ジャスモン酸(JA-Me)によってそれらの部位に樹脂の形成が誘導されることが知られている.ACC(エチレン前駆物質)を組み合わせた処理はJA-Meだけを処理した場合よりも樹脂の形成が早められた.チューリップの茎や葉の付け根で発生する樹脂病の誘導におけるJA-Meの生理学的作用はエチレンと関連づけて考察する.

  4. Supplementary lighting regimes strongly affect the flower yield of Gerbera. (Janne, Finland)
    弱い自然光下におけるガーベラの成長と花芽形成に及ぼす日長,補光の強さ,1日当たりに必要な補光時間を調査したところ,花房数は短い日長(12時間日長)と強光(300μmol・m-2・s-1)の条件下で最も多くなった.日長と光の強さが異なる補光は収量に影響を及ぼした.

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Theme 1.03. Regulating crop growth. Vegetables

  1. Anatomical study of abscission zone formation and development on wild tomato species, L.pennellii. (Tabuchi et al., Japan)
    Lycopersicon pennellii は他の全てのトマト(Lycopersicon)属と違って,小果柄の基部に離層が形成される.L.pennellii のLS2356という系統を供試した解剖的研究の結果,この種の離層の形成と発達は,ナス属のそれと極めて一致することが明らかになった.

  2. Overexpression of sucrose phosphata synthase in indeterminate tomato plant: Effects on carbohydrate metabolism, sugar translocation and sink activity. (Erhioui et al., Canada)
    Sucrose phosphate synthase (SPS) はソース葉におけるスクロース合成に関係する Key酵素の一つとして知られている.SPSが過剰に発現する形質転換トマトを作製したところ,SPSの過剰な発現はソース葉におけるスクロースの合成,シンク活性,スクロース転流(スクロースの loading と unloading)容量を増加させることが証明された.

  3. Effectiveness of bumblebees as pollinators eggplants grown in unheated greenhouse. (Abak et al., Turkey)
    無加温温室で生育されたナスの受粉におけるマルハナバチの有効性を検討した.‘Faselis’,‘Mileda’,‘Munica’の3品種を供試し,受粉の方法は,マルハナバチ,30ppmのオーキシン4-CPA,手作業の3通りを比較した.マルハナバチを利用した受粉では,他の方法より収量が増加し,果実の重さ,直径,長さ,体積の増加が認められた.

  4. Gibberellic acid, yield and quality of seed-grown artichoke(Cynara scolymus L.). (CNR, Italy)
    アーティチョークは栄養繁殖されるが,栄養繁殖は生理学的,病理学的に不利である.これらは種子繁殖によって軽減されたり回避することが出来る.近年作られた種子繁殖性の品種の秋季の収量と品質に及ぼすジベレリン(GA3)の影響を調べた.その結果,GA3処理は種子繁殖性アーティチョークの秋季の生産拡張に有効であることが示された.

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Theme 1.03. Regulating crop growth. Fruits

  1. The growth regulation of pome and stone fruit trees by use of prohexanedione calcium. (Alina et al., Poland)
    prohexanedion-Caはジベレリン生合成の阻害剤であり,成長抑制剤として用いられる.リンゴ,セイヨウナシ,プラム,甘果オウトウ,モモのそれぞれ数品種に750−2500ppmの prohexanedione を葉面に処理した.濃度の影響や,種や品種によって感受性が異なったが,prohexanedione-Caは仁果類,核果類の良い成長抑制剤であることが示された.

  2. Pathenocarpy and self pollination in apple: Alternatives for cross pollination? (Keulemans et al., Belgium)
    他家受粉後の受精はリンゴの商業的果実生産のために必要であると思われている.それにも関わらず‘ジョナゴールド’を単作している果樹園ではほとんど全ての果実が単為結果する.単為結果と自家受粉が他家受粉の代用となるか検討した.現在のところ,自家受粉とそれに続く単為結果は他家受粉の代用としてはリスクが大きいと思われた.

  3. Temperature and chemical effects on competing sinks in peach bud break. (Erez et al., Israel)
    栄養芽と花芽の発達のタイミングは生殖器官の潜在的な形成と持続に重要である.栄養芽と花芽は水分などをめぐって競合するが,栄養芽が早く発達すると花芽や幼果の落果が起こる.寒冷地では栄養芽より花芽の方が早く発達するが,温暖地では栄養芽の発達が活発なときに花芽が発達する.温室で栽培したモモやネクタリンでは,栄養芽の活発な発達による落果が起こりやすくなる.休眠打破に化学物質を使用すると,栄養器官と生殖器官の発達の相対的なレベルに影響を及ぼし,生殖器官の持続に同様の効果を示す.花芽と栄養芽の低温要求量,休眠打破を起こす化学物質の影響,温度の影響について考察する.

  4. Intensive crop regulations strategies in sweet cherries. (Lang, USA)
    これまで甘味オウトウは,集約的な栽培調節に関する効果的な栽培戦略がなかったため,大きく,早熟性のない木で栽培されていた.近年では,世界中で高密度栽培のための栽培変革が進められ始めている.高密度栽培には特異な潜在的なリスクと同様に意義のある潜在的な園芸的長所もある.新しい台木を供試した10年に及ぶ研究成果,台木の影響,植物ホルモンの影響,分裂組織の優位性と芽,あるいはシュートの摘除による活性の操作について考察する.

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Theme 1.03. Regulating crop growth. Other crops

  1. Citrus canopy management: Effect of nursery tree quality, trellising and spacing on growth and initial yields. (Rabe, Afrika)
    カンキツの果樹園は,一般に栽植密度が低く,剪定以外で樹冠の管理をすることはほとんどない.採光を良くするために,様々な栽植密度や棚を利用したり,カンキツの主幹形整枝方法を開発して開園後間もない果樹園の実利的な収量を上げようと試みた.

  2. Modification of sex expression in papaya (Carica papaya L.) cv. Ranchi. (Mitra et al., India)
    パパイヤは一般に雄株が多い(40−50%)が,成長調整物質は雌株を増加させるのに効果的である.性の変化に適切な化学物質の選択と,その化学物質が成長,収量,果実品質に及ぼす影響を調査した.NAA(ナフタレン酢酸,オーキシンの一種;編者注)を処理したときに雌株が最も多くなったが,GA(ジベレリン)処理によって開花が促進され,収量が最も多くなり,果実のサイズも大きくなった.

  3. Anatomy of vegetative organs as related to alternate bearing in Pistachio (Pistacia vera L.). (Fabbri et al., Italy)
    ピスタチオ‘Bianca’の成木を供試して,花芽の摘除法(着果[B],無着果[NB],3年間無着果[XNB])を検討した.NBとXNBの株では,Bの株と比較して形態的な変化やデンプン含量が多くなる等の違いが認められ,成長力や同化物の有用性がより大きいことが予想された.(ピスタチオは雌雄異株で,開花から果実が成熟するまでに2年を要する;編者注)

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Theme 1.04. Sustainable crop production

Theme 1.04. Sustainable crop production. Fruits

  1. Plant age, time of digging and carbohydrate content in relation to storage mortality and post strage vigor of strawberry plants. (Hicklenton et al. Canada)
    北部地域では,イチゴの苗は晩秋に掘り上げられ,低温貯蔵された後,初春に生産者に提供される.この生産方法では苗の掘り上げ時期が苗の生育に影響するので,適切な掘り上げ時期について3年にわたって検討した.その結果,最適な掘り上げ時期は年によってほとんど変わりがなく,季節的な温度条件とは関係がないことが示された.

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Recent advances in strawberry plug transplant technology

  1. Recent advances in strwberry plug transplant technology -introduction and purpose". (Poling et al. USA)
    プラグ苗の利用が慣行法に代わろうとしている現状について.

  2. Recent advances in strwberry plug transplant technology. (Lieten, Belgium)
    中央ヨーロッパでは25年以上前からプラグ苗システムが普及している.近年では,7月から11月まで長期にわたって低温貯蔵されたトレイ苗が抑制栽培に用いられている.この栽培法はベルギーとオランダでは過去10年で普及し,慣行法と取って代わり,苗の品質も良質である.また,苗の栄養状態も制御しやすく,根の病気による感染の危険性も最小限に抑えられる.

  3. Current and future usage of micropropagated strawberry plug tranplants in Egypt. (Mohamed., Egypt)
    エジプトでは冷蔵苗を用いた2月以降の収穫を基本としているが,輸出の収益を上げるためには11月から2月の収量を上げるようにしなければならない.プラグ苗を用いた栽培ができればそれが可能となる.プラグ苗生産方法の確立を試みたところ,マイクロプロパゲーションした‘Selva’を親株として,ピートとバーミキュライトとパーライトを培地とした100cm3のポットを用いたときにもっとも良質のプラグ苗を栽培できた.

  4. Methods and strategies for conditioned strawberry plug production. (Bish, USA)
    繁殖中の温度と,プラグ苗の容器の容量がイチゴの果実収量に及ぼす影響について調査した.昼温35℃/夜温25℃で6週間生育した後,昼温25℃/夜温15℃で2週間生育した苗は移植後3週間で開花し,容器の容量が75cm3から600cm3に大きくなるのに従って収量も増加した.プラグ苗を適切な環境において果実生産の時期を早めることが出来るが,収量を上げるにはより大きな容量の容器が重要である.

  5. A review of several system for producing runner tips. (Poling et al., USA)
    北アメリカやヨーロッパでトレイ苗,あるいはプラグ苗が普及しているにも関わらず,コストが高いという理由でフロリダの生産者には受け入れられていない.フランスでは,土を使わないで栽培された根を張っていないランナーから作られたプラグ苗の生産技術が発達し,フランスのイチゴの生産者はそのコストを払うことを厭わない.プラグ苗に用いるランナーの生産技術と生産に関わるコストについて検討する.

  6. Phytotron reseach investigations with conditioned 'Sweet Charlie' and 'Camarosa' plugs. (Durner et al., USA)
    定植前のプラグ苗に温度・日長処理をし,収量に及ぼす影響について検討した.短日処理(S)と暗期中断処理(N)を組み合わせた四つの日長処理区(NNN,NNS,NSS,SSS;それぞれの文字はその日長処理で7日間処理したことを意味する)に,夜温処理(10℃,あるいは16℃;昼温は22℃)を組み合わせたところ,夜温に関わらず短日で生産性が向上した.

  7. Opportunities to reduce the potential for disease infection and spread with strawberry plug plants. (Mass et al., USA)
    病気の予防の一助となる,プラグ苗における潜在的な病原体と病気の発生の性状,親株の分裂組織培養のrolls(rolesのスペルミス?;編者注),土を使わない栽培の培地,病原を媒介するものの制御,イチゴのプラグ苗生産方法について検討する.

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Theme 2.01. Starting material

Theme 2.01. Starting material. Vegetables

  1. Effects of short-term de-acclimation on freezing tolerance and sugar metabolism in cabbage seedlings. (Sasaki et al., Japan)
    キャベツの実生苗の耐凍性と脱順化の初期のステージの糖代謝について調査した.脱順化は,15〜25℃では3時間以内に起こり,低温への順化で葉に蓄積したスクロース,グルコース,フルクトースが脱順化によって減少するとともに耐凍性も減少した.可溶性の酸とインベルターゼの活性は増加した.糖はキャベツの実生苗の耐凍性のメカニズムに重要な役割を果たすことが明らかになった.

  2. End-b-mannanase activity during lettuce seed germination at high temperature conditions. (Nascimento et al., USA)
    30℃以上の高温はレタスの種子発芽を減少あるいは完全に抑制する.正常な発芽には,胚乳組織が脆くなることや,胚乳に変化を起こす酵素が関係している.レタスの胚乳の細胞壁に含まれるグルコマンナンを含むポリサッカライドはエンド-β-マンナーゼによって可塑性を持つ.35℃におけるレタスの発芽におけるエンド-β-マンナーゼの働きを調査した.エンド-β-マンナーゼの活性が高くなると,高温における発芽率が高くなった.

  3. Shortening dormancy of a utomnal seed pota to by haulm application of gibberellic acid and storage temperature regims. (Khamassy, Tunisia)
    チュニジアでは,ジャガイモは春作と秋作されている.それぞれの最後に収穫された種芋は次の作付けに用いられる.しかし,チュニジアの秋作で収穫された種芋は,春作の作付けを始めるときには未成熟で休眠状態にある.種芋の休眠の短縮させる技術を検討したところ,品種の選択,ジベレリン処理,貯蔵温度でよい結果が得られた.

  4. Studies on low survival of cucumber plants grafted on pumpkin rootstocks by horizontally-cut grafting at hypocotyl. (Oda et al., Japan)
    日本ではキュウリはカボチャの台木に接ぎ木される.機械による接ぎ木の自動化はキュウリでは成功していないので,接ぎ木キュウリの生存率が低くなる要因について検討した.その結果,主に切断面の圧力が不足している場合と,台木の子葉がない場合に生存率が低かった.一方,切断位置と切断面の面積が生存率に及ぼす影響は小さかった.

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Theme 2.03. Quality control

Theme 2.03. Quality control. Ornamentals

  1. Evaluation of the flowering quality of Rhododendron simsii cultivars through image analysis. (Lootens et al., Belgium)
    イメージ分析システムを用いて,タイワンヤマツツジの開花を評価するための速くて客観的な方法を考案しようとした.

  2. Effects of temperature on the respiration and vase life of cut flowers. (Cevallos et al., USA)
    切り花(スイセン,アネモネ,バラ,カーネーション,ヒナギク,チューリップ)の繁茂期の呼吸は,温度が0℃から12.5℃に増加するのに従って指数関数的に増加した.この温度域で花を5日間貯蔵し,その後20℃において日持ちを調べたところ,日持ちは貯蔵温度に反比例した.実験した温度域での花の日持ちに対する呼吸率の回帰は,直線的であった.呼吸の測定は,花の日持ちに及ぼす貯蔵温度の影響を予測するのによりよい手段であることが示唆された.

  3. Opening of Vivaldi roses treated with gibberellic acid. (Bayogan et al., Philippines)
    開花前のヴィヴァルディーローズを,生水,5ppm,あるいは10ppmのジベレリンで3日間処理し,がく片までの深さの水に一晩漬けて,日持ちがしなくなるまで水に活けておいた.ジベレリン処理をした花で開花が遅くなり,有意な差はなかったが日持ちが長かった.見た目の品質には処理の影響は認められなかったが,処理をした花で,折れと萎れの傾向が著しかった.

  4. Physiological markers for maturity of lily bulbs
    ユリの球根の適切な掘り上げ日を決定するために,球根が成熟したことが分かるような生理学的な徴候を見出そうとした.休眠,低温障害の回避,炭水化物の代謝のような過程も考慮された生理的なパラメータ(アブシジン酸レベル,可溶性糖の含有量)は,ユリの球根の成熟中に変化した.球根の成熟の生理的な徴候と花の品質の間には有意な関係が評価できた.

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Theme 2.03. Quality control. Fruits

  1. Simulation of visual quality inspection of apples by image analysis. (Paulus et al., Belgium)
    園芸生産物の品質の規格化によるメリットがあるにも関わらず,選別する人によって分類の基準が異なる.人間の専門家による,リンゴの見た目による検査を比較するための方法学を開発しようとした.現在の品質規格に基づいて果実を分類するとともに,イメージプロセッシングシステムによって解析した.これらを関連づけることによって,品質専門家の見た目による検査を比較したり,人による品質分類をシミュレートできた.

  2. Chemical composition and physical structure determinated by con focal microscopy of three important Belgian apple (Malus domestica) cultivars. (Veraverbeke et al., Belgium)
    リンゴのワックス層はその特性から重要であり,貯蔵前,貯蔵中,貯蔵後の品質管理におけるワックス層の役割の理解には,ワックスの化学組成と物理的構造を分析する必要がある.リクイッドクロマトグラフィーでワックス組成の質的な測定を行い,カラムクロマトグラフィーとガスクロマトグラフィーで脂肪酸とトリテルペンの詳細な定量と特定を行った.また,共焦顕微鏡で構造分析した.

  3. Purification and characterization of a-L-arabinofuranosidase from Japanese pear fruit. (Tateishi et al., Japan)
    果実の軟化には細胞壁分解酵素が関わるが,なかでも polybaracturonase は Key酵素であると考えられていた.しかし,単独で働くのではなく,他の酵素も軟化に関わることが示唆されている.様々な果実で,成熟の過程でアラビノースやガラクトースがペクチン側鎖からなくなることが観察されているが,これは果実の軟化と関わる重要な出来事であることが示されている.二ホンナシでは,軟化の過程で細胞壁に結合した a-L-arabinofuranosidase の活性が増えることから,この酵素の役割を解明するために精製し,特性を表した.

  4. Are organically grown apples tastier and healthier? A comparative field study using conventional and alternative methods to measure fruit quality. (Weibel et al., Switzerland)
    スイスのスーパーマーケットでは,1994年以来,管理された有機生産によるリンゴの売り上げが良い.局地の気候がよく似た5組の有機果樹園と総合果樹園から収穫した‘ゴールデンデリシャス’の果実品質を比較した.有機果樹園で収穫された果実は実が引き締まっていたが,繊維質と関係があった.リンの含有量は,有機果樹園のリンゴで31%高かった.

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Theme 2.04. Strage and processing

Theme 2.04. Strage and processing. Ornamentals

  1. Effects of poly (2-hydroxypropyldimetylammonium chloride) treatment on the postharvest longevity of cut roses in relation to the stomatal behavior. (Hanfusa et al., Japan)
    poly (2-hydroxypropyldimetylammonium chloride) (PHPAC) の前処理によって切りバラの日持ちが良くなる.気孔の反応に及ぼすPHPACの影響を調査したところ,PHPACはABA(アブシジン酸.気孔閉孔作用がある;編者注)と同様の効果を示したが,濃度による影響が著しかった.PHPACは,気孔閉孔によって蒸散を調整し,切り花の日持ちを延長させることが示唆された.

  2. Control of ethylene sensitivity in cut flowers by octanoic acid. (Whitehead, Africa)
    クライマクテリックを示す花の老化はエチレンによって促進される.エチレン合成に先立って,花のエチレンに対する感受性が高まる.エチレン感受性の高まりは飽和脂肪酸によって引き起こされるが,なかでもオクタノイック酸(C8)は活性が高い.この脂肪酸はレセプタータンパク質をエチレンと結合しやすくさせる.タンパク質リン酸化の研究によって,オクタノイック酸処理はエチレンシグナルを高めることが示された.オクタノイック酸のレベルはエチレン感受性と結合に付随して増加し,ACCアーゼの活性によってコントロールされた.オクタノイック酸とエチレン感受性が変化するのと同時にACCアーゼの活性も変化した.ACCが阻害された場合,エチレン感受性が増すとともにオクタノイック酸のレベルが増えた.

  3. Effect of post-harvest drying on antimalarial constituents of Artemisia annua L. (Laughlin, Australia)
    Artemisia annua(ヨモギの一種;編者注)は,遮光した状態で乾燥される.天日で干してもオーブンで乾燥させてもアルテミシニン(抗マラリア性の成分?;編者注)を減少させるが,アルテミシニンの前駆物質であり代替ともなるアルテミシニック酸に及ぼす乾燥の影響について研究されたことがない.乾燥の条件や温度や乾燥期間を組み合わせた四つの処理間で,葉のアルテミシニン,あるいはアルテミシニック酸の濃度に差は認められなかった.

  4. Cut rose quality as affected by Ca-supply and -translocation. (Bass et al., The Netherlands)
    切り花のバラの花弁のカルシウム(Ca)と,灰かび病に対する感受性,花弁の変色あるいは褐変,老化などの収穫後のパラメータとの関係を調査した.ロックウール栽培されたバラの芽の中のCa含有量は培養液のCa濃度と摘葉に影響されたが,収穫後のパラメータにはCaの影響は認められなかった.Ca濃度と培養液の組成の影響について調査した結果,Caの濃度が低く,カリウムとマグネシウムの濃度が高いときに,茎数と茎の重さ(長さ)が減少した.また,Ca濃度が低いときにかび病に感染しやすかった.

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Biodiversity and botanic gardens

  1. Biotechnology and conservation of tropical fruit species. (Drew, Australia)
    バイオテクノロジーは,植物の改良に有用であるだけでなく,植物の遺伝子資源の維持に重要な役割を果たす.熱帯果樹の維持やバイオテクノロジーの応用は遅れていたが発達の可能性はある.マイクロプロパゲーションが役に立つことが示されており,いくつかの熱帯果樹で胚形成を経た再生が成功いている.葯培養は遺伝子資源の維持のために役立つ可能性がある.分子マーカーテクノロジーは生物多様性を研究する上で革新的であり,有用な資材の特徴付けと収集を促進させであろう.植物や,他の生物体の遺伝子を入手したり利用する新しい方法として,遺伝子導入は遺伝子資源の維持に重要である.

  2. The characteristics of wild vegetable resource in guangxi and its rational exploitation. (Fusheng et al. China)
    広西省は野生の野菜資源に富み,170種,64科に及ぶ.野生種の栄養価は種によって異なり,栽培種より栄養価が高いことが多い.また,特別な栄養素や薬用成分を含んでいることもある.このような資源を理性的に開発したり保護するために,包括的な調査が必要とされる.

  3. Diversity and traditional use of African vegetables: Selecting dual-purpose local pumpkins (Cucurbita moschata (DUCH) POIR) in Zambia. (Mnzava et al., Tanzania)
    国中から60品種のカボチャを採取し,7品種を選抜して5代にわたって自殖させ,果実収量や葉の発生を基に選抜したところ,目的に適ったのは‘NIRS 40’,‘NIRS 45’,‘NIRS 50’という品種だった.4ヶ月の栽培期間での,食用となる葉の収量は1t/ha,果実の収量は20t/ha,食用の種子の収量は500kg/haだった.

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第25回国際園芸学会

日曜市  Oral presentation  One day tours