大学の研究成果を社会に公開し、地域社会の発展に寄与する目的で、本会は農学カルチャー講座を実施し、本講座を通じて有益な情報を発信している。本講座は、毎回特定のテーマを設け、それに関連する専門の研究者や実務経験者で講演会を実施している。

次回カルチャー講座のお知らせ

次回は未定です。
詳細が決まりましたら、ホームページにてお知らせいたします。

令和3年度東北大学農学カルチャー講座の開催

第55回日本無菌生物ノートバイオロジー学会総会/東北大農学カルチャー講座(通算第65回)

東北大学大学院農学研究科
栄養学分野
大崎 雄介

 2022年1月22日に第55回日本無菌生物ノートバイオロジー学会・第65回東北大学農学カルチャー講座が東北大学青葉山コモンズとオンラインのハイブリッド形式にて開催されました。本講座では「薬に頼らない食糧生産」と題したシンポジウムで3名の先生に微生物・ウイルスと宿主の関係についての講演をいただきました。また、イブニングセミナーとしてキリンホールディングス株式会社の駒野悠太氏にプラズマ乳酸菌による免疫系への影響の研究に端を発した機能性表示食品の開発ストーリーについて講演をいただきました。会場とオンラインからの質疑討論も活発で、腸内細菌やウイルスと宿主の関係に対する関心の高さが再認識される公開講座となりました。

講演
<シンポジウム>
薬に頼らない食糧生産
1.抗ウイルス性イムノバイオティクスの応用基盤研究
東北大学大学院農学研究科 食と農免疫国際教育研究センター 北澤春樹 教授

2. キュウリモザイクウイルスのシロイヌナズナへの不顕性感染は条件的相利共生なのか?
東北大学 大学院農学研究科 植物病理学分野 高橋英樹 教授

3.動物実験に依らない機能性食品の開発:食品成分のヒト腸内での動態を考慮して
神戸大学農学研究科 食の安全・安心科学センター, 神戸先制医療システム 大澤朗 教授

<イブニングセミナー>
Lactococcus lactis JCM 5805(プラズマ乳酸菌)の深耕と応用
キリンホールディングス株式会社 品質保証部 信頼性保証室 駒野悠太

 

キャリア形成支援講演会/東北大農学カルチャー講座(通算第64回)

東北大学大学院農学研究科
キャリア形成支援委員会
委員 永塚 貴弘

 2021年12月14日に東北大学大学院農学研究科キャリア形成支援委員会と公益財団法人翠生農学振興会の共催により、キャリア形成支援講演会・第64回東北大学農学カルチャー講座がハイブリッド形式(対面・オンライン配信)で開催されました。本学の食糧化学科食品保蔵学講座を卒業後、味の素(株)に32年勤務された小林健一氏から海外新興国(ペルー・ブラジル・ナイジェリア)における商品開発の成果を紹介いただきました。聴講した学生から、「現地の特性を理解して、アンメットニーズに応える商品開発の重要性を強く実感することができた」などのコメントがありました。自身の将来のキャリアを考える上で良いきっかけになったと思われます。

講演
(1)アンメットニーズを探し出せ!新興国におけるゼロからの商品開発
   小林 健一(ゼロワンクエスト 2020年味の素(株)退社)

 

令和2年度東北大学農学カルチャー講座の開催

農芸化学サイエンスカフェin仙台/東北大学農学カルチャー講座(第63回)

公益財団法人翠生農学振興会
事務局員 黒澤 康之

 2020年12月5日(土)、 農学カルチャー講座としては初の試みとして、リアルタイムのオンラインセミナーを農芸化学会主催のサイエンスカフエin仙台を共催する形で開催いたしました。日本学術会議農芸化学分科会委員の山下まり東北大学大学院農学研究科教授から、日本学術会議の活動の概略についての説明、翠生農学振興会片山業務執行理事のご挨拶をコーディネーターが代読の後、駒井三千夫東北大学名誉教授の講演に入りました。 講演ではビタミン・ミネラル・ポリフエノールについて化学構造を示しながら学術的なお話、新たに見出された生理機能のお話、食生活への取り入れ方の例に至るまで幅広いお話を頂きました。特にビタミンKの骨形成作用、抗炎症作用、男性ホルモン分泌促進作用、ビオチンの抗炎症作用、免疫機能保持作用、性ホルモン分泌促進作用、亜鉛の食欲回復機能、ポリフエノール類であるタキシフォリンの強力な抗酸化作用、抗炎症作用、抗ウイルス作用等をていねいにご紹介いただきました。質疑応答では、出来合いの食品を多量に摂取することや、土壌のミネラル不足等により、現代人には何らかの栄養素不足が生じており、これらが病理検査では検出できない体調不良の原因となっている可能性があり、解決策として厚生労働省の日本人の食事摂取基準を満たすような食生活の実践を推奨されました。             

講演
(1)薬に頼る前にできる疾病予防-ビタミン・ミネラル・ポリフェノールの有効利用-
   駒井 三千夫 (東北大学名誉教授、(株)東北アグリサイエンスイノベーション代表取締役 )
 

令和元年度東北大学農学カルチャー講座の開催

栗原地域農業所得向上セミナー/東北大農学カルチャー講座(通算第62回)

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員 安藤 杉尋

2020年1月31日(金)、栗原市において、公益財団法人翠生農学振興会および東北大学大学院農学研究科・農学部と、栗原市、宮城県北部地方振興事務所栗原地域事務所、宮城県6 次産業化サポートセンターの共催により、第第62回東北大学農学カルチャー講座が「令和元年度栗原地域農業所得向上セミナー」として開催されました。本セミナーは農業従事者の所得向上と6次産業化を見据えた取り組みの推進を目的とし、講師からはICTを利用した農作業の省力化技術や農経営システムの現状の紹介と地域の強みを生かした6次産業化のステップや注意点のレクチャーが行われました。会場には農業従事者を中心に140名の参加者が集まり、熱心にメモを取ったり資料を確認している様子が見て取れました。

講演
(1)ICTを活用した農業   
   田雑 征治(東北大学・大学院農学研究科 准教授)
(2)地域で作る商品開発!ポイントと事例の紹介   
   川島 洋子(宮城県6次産業化サポートセンター プランナー

日本ビタミン学会 市民公開講座/東北大農学カルチャー講座(通算第61回)
ビタミンの力でスマートエイジング

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員 永塚 貴弘

2019年11月9日に仙台市中小企業活性化センターにて、東北大学大学院農学研究科・農学部と公益財団法人翠生農学振興会の共催により、日本ビタミン学会市民公開講座・第61回東北大学農学カルチャー講座が開催されました。本講座では『ビタミンの力でスマートエイジング』をテーマに、私たちの健康維持に寄与するビタミンについて第一線で活躍されている3名の先生にご講演いただきました。参加人数は180名を超え、管理栄養士を目指す学生が多く聴講しており、熱心にメモを取ってビタミン研究の最新の知見を学んでいる様子が印象的でした。健康寿命の延伸に向けて、本講座が健康な食生活を実践するための一助になったと思われます。

講演
(1)ビオチンによる糖尿病・肥満症・高血圧症の予防
   曽根 英行(新潟県立大学・人間生活学部 教授)
(2)ビタミンKによる健康寿命の延伸
   白川  仁 (東北大学・大学院農学研究科 教授)
(3)日本人の遺伝子多型に基づく健康寿命
   香川 靖雄(女子栄養大学 副学長、教授)

 

東北大学農学カルチャー講座(通算60回)/宮城県食品産業協議会 設立30周年記念講演会
~「食」にまつわる最新科学~

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員長 堀 雅敏

「県内食品産業相互の連携と意思疎通の円滑化による食品関連企業の健全な発展」を目的に設立された宮城県食品産業協議会が、今年で設立30周年を迎えました。そこで、その記念講演会を兼ね、農学カルチャー講座を11月2日に開催しました。講演会では、「食」の最新科学に関する2題の講演が行われました。調理に関する最新のテクノロジーや健康長寿のための「食」の在り方の紹介など、多くの方が興味をもっている話題であったため、参加者は100名を超え、質疑応答も非常に活発でした。また、宮城県食品産業協議会の会員企業様からの食品のお土産とその紹介もありました。参加者の皆様には大変好評な講演会となり、盛会のうちに終わりました。

 

 

 

 

講演
(1)料理と科学のおいしい出会い 〜分子調理が食の常識を変える〜
   石川 伸一(宮城大学食産業学群 教授)
(2)おいしさを健康的に食べる!食を通じた健康長寿の設え
   宮澤 陽夫(東北大学未来科学技術共同研究センター 教授)
 

 

東北大学大学院農学研究科「J-オイルミルズ油脂イノベーション共同研究講座」開講記念講演会(通算第59回)
~あぶら×おいしさ×サイエンス~

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員長 堀 雅敏

2019年4月より、株式会社J-オイルミルズは東北大学農学研究科と共同研究講座を開講いたしました。そこで開講記念講演会として、農学カルチャー講座を9月21日に開催しました。講演会では、油をテーマに4題の講演が行われました。油は体に良くないというイメージがありますが、本講演を通して、油の重要性や価値、油脂を使った食品のおいしさを参加者の皆様は知ることができたと思います。試食も交えた講演もあり、油のおいしさを実際に舌で確認でき、参加者の皆様には大変好評でした。質疑応答も非常に活発で、盛会のうちに終わりました。

 

 

 

 

講演
(1)油の酸化って実は何?     
   仲川 清隆(東北大学大学院農学研究科 教授)
   加藤 俊治(東北大学大学院農学研究科 助教)
(2)油とおいしさデザイン®
   今義 潤(東北大学大学院農学研究科 客員教授
   兼 ㈱J-オイルミルズ フードデザインセンター 次長)
(3)おいしさを世界に学ぶ
   田中 正人(㈱菓匠三全 専務取締役)
(4)オリーブオイルの楽しい活用術
   水野 勢技世(㈱J-オイルミルズ フードデザインセンター マネージャー)

平成30年度東北大学農学カルチャー講座の開催

栗原市地域農業所得向上セミナー/東北大農学カルチャー講座(通算第58回)  

東北大学大学院農学研究科
広報・情報委員会
委員長 髙橋 英樹

 平成31年1月31日(木)、栗原市において、公益財団法人翠生農学振興会および東北大学大学院農学研究科・農学部と、栗原市、宮城県北部地方振興事務所栗原地域事務所、宮城県6 次産業化サポートセンターの共催により、第58回東北大農学カルチャー講座・平成30年度栗原地域農業所得向上セミナーが開催されました。宮城県栗原市の農業者等の所得向上および6次産業化を見据えた地域(組織)ぐるみの事業化を促進することを目的とした講座であり、東北大学からは農学研究科 副研究科長の伊藤房雄 教授から「地域農業の将来像 地域の主役としての集落営農」、倉島経営士事務所 マーケティングアドバイザーの倉島史明 氏から「農産物直売所の動向と魅力ある店舗づくりのポイント」 についてご講演をいただきました。参加者は140名で、活発な質疑応答が行われ、盛会でありました。宮城県北部の農業従事者に対して、農業の6次産業化を見据えた地域における事業化に向け、貴重な情報を提供する機会になったと思われます。

 

講演
(1)地域農業の将来像 地域の主役としての集落営農
   伊藤 房雄(東北大学大学院農学研究科 副研究科長・教授)
(2)農産物直売所の動向と魅力ある店舗づくりのポイント
   倉島 史明(宮城県6次産業化サポートセンター プランナー)

共催:栗原市、宮城県北部地方振興事務所栗原地域事務所 、東北大学大学院農学研究科、公益財団法人翠生農学振興会

 

平成30年度栗原市畜産講演会/東北大農学カルチャー講座(通算第57回)  

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員 酒井 義文

 栗原市農業振興会が主催する「栗原市畜産講演会」に栗原市とともに共催する形で開催されました。会場となった栗原市内のホールには肉用牛生産者の方々をはじめ多くの参加者が集まり、農学研究科の先生による牛肉のおいしさにを測る指標についての研究に関する講演や栗原管内生産牛の状況・家畜共済制度の改正に関して提供された情報に真剣に耳を傾けられていました。



講演
講演    「おいしい牛肉の指標探索研究」

       鈴木 啓一(東北大学大学院農学研究科 教授)

情報提供① 「栗原管内生産牛の枝肉成績と考察」

       佐々木 亮平(栗っこ農業協同組合 営農部 畜産センター 肥育牛・養豚グループ)

情報提供② 「家畜共済制度の改正の概要について」

       佐々木 秀樹(宮城県農業共済組合栗原支所 家畜課長)
 

主催:栗原市農業振興協議会
共催:栗原市、公益財団法人翠生農学振興会

 

東北大農学カルチャー講座(通算第56回)  食と免疫のコラボサイエンス

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員 酒井 義文


 私たちが健康に過ごすために欠かすことのできないからだのしくみである免疫系。食との関係はメディアでもよく取り上げられるものの、実際のところ具体的にどのように関わっているの? そのような素朴な疑問にお答えすることを目的に、農学研究科の2名の先生方からそれぞれ食物アレルギーのしくみ、発酵乳に含まれる乳酸菌の生理機能性をテーに、身近な話題を交えながらわかりやすく解説をしていただきました。会場はご来場くださったみなさんで賑わい、多数の質問を活発にしていただきました。食と免疫の興味深い関係性について多くを知っていただくよい機会となったのではないかと思います。




講演
(1)食物アレルギーのはなし
   戸田 雅子(東北大学大学院農学研究科・教授)
(2)健康長寿社会の実現に貢献する乳酸菌パワー
   北澤 春樹(東北大学大学院農学研究科・准教授)

 

平成29年度東北大学農学カルチャー講座の開催

東北大農学カルチャー講座(通算第55回)  貝にまつわる愉快?な話

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員 水木 麻人

 カキ、ホタテ、アカガイ、アサリ、シジミ、ハマグリ、ムール貝・・・。いずれも舌をうならせてくれる貝たちです。貝たちは私たちの舌を喜ばせるために生きているわけではなく、生き物として自分が生き残り、子孫を残すためにいろいろな作戦を練っています。本講座では、そんな貝たちの様々な知恵や毒の秘密について、農学研究科の3名の先生方から愉快な話を交えて、ご講演していただきました。幅広い年代の方々にご参加いただき、活発な質問もあり盛況
のうちに終了しました。参加者の皆さまから、貝にまつわる様々なトピックを学ぶ良い機会であったと、ご好評をいただきました。

講演
(1)二枚貝類の繁殖整理機構
   長澤 一衛(東北大学大学院農学研究科)
(2)二枚貝の生体防御機構
   高橋 計介(東北大学大学院農学研究科)
(3)いろいろな貝毒
   山下 まり(東北大学大学院農学研究科)

 

東北大学農学カルチャー講座(通算第54回)

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員長 仲川 清隆

 「とかくこの世は住みにくい」と嘆いたのは夏目漱石。漱石の言を引くまでもなく、いつの時代も人の世は決して住みやすい所ではないのかもしれません。「住みにくい」人の世で、「買い手よし、売り手よし、世間よし」を旨とした商いの極意を近江商人は現代に伝えてくれています。人の世は、人と人のネットワークから構成されていて、人のネットワークは絆によって支えられています。ネットワークの形成に、お酒は一役買ってきました。そのようなお酒の製造技術に関するサイエンスの一端を、本講座では2人の講師の方々からわかりやすく説明していただきました。青葉山新キャンパスで初めての開催となり、会場は賑わい、活発な質問もありました。皆様に満足いただける講座であったと思います。

 

講演
(1)お酒をつくる麹菌と酵母のお話
   五味 勝也(東北大学大学院農学研究科)
(2)地域ブランドビール開発秘話
   谷川 満 (キリンビール株式会社)

 

平成28年度東北大学農学カルチャー講座

東北大学農学カルチャー講座(通算第53回)

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員長 仲川 清隆

 69年の雨宮キャンパスの歴史に幕が下ろされることとなり、農学部感謝祭が平成28年10月28~30日に開催されました。感謝祭の記念イベントとして、「雨宮発、農学:そして未来へ」と題して、農学カルチャー講座を10月30日に開催しました。本カルチャー講座の後には、翠生会講演(講演者竹内昌昭氏(元東北大学教授))が行われました。会場はほぼ満席となり、これらのご講演を通じて、雨宮で生まれ、育まれた農学、そしてその未来についてを、参加者の皆様にご理解・実感いただけたと思います。

講演
(1)「野菜のタネ」昔と今

   渡邉 穎悦(株式会社 渡辺採種場 代表取締役社長)

(2)昭和13年・産学連携の理研発ベンチャー企業からの出発

   堺  美保(理研ビタミン株式会社 代表取締役会長)

東北大学農学カルチャー講座(通算第52回)

東北大学大学院農学研究科
カルチャー講座小委員会
委員長 仲川 清隆

暑さで食が細りがちな夏、科学トークをスパイスに、体も心もおいしく楽しめる、そんな講座を目指して、本講座を開催しました。講座では、3人の農学部OBに、それぞれの専門の視点から、身近な例や試飲・試食を通じて、食の科学のフロンティアをわかりやすく、そして楽しく説明していただきました。平日にもかかわらず、会場はほぼ満席となりました。活発な質問もあり、アンケートを見ましても、大好評な講座であったと思います。

講演
(1)食を楽しむ?:ちょっと気になる肥満の話

   浅井  明(東北大学大学院農学研究科・特任准教授)

(2)ウイスキーを楽しむ:ちょっとした試飲も交えて

   指宿 大悟(サントリービジネスエキスパート株式会社・研究員)

(3)スイーツを楽しむ:お菓子も健康的に

   菅野  範(株式会社 ロッテ中央研究所・研究員)

 

東北大学農学カルチャー講座 過去の開催状況