ウイルス対策のため組織培養した無病の苗を用いている.このため,生育が旺盛で,収穫までの日数が短縮され,ひいては収穫回数が増加し,年4回の収穫が可能になりつつあると言われる.培養した苗の増殖は3段階の増殖方法が採られている.第1段階は育苗センターからの配布苗を農協単位の地域増殖圃で約10倍に増殖し,第2段階は,増殖した苗を集落単位の地区増殖圃に移して,更に10倍に増殖し,第3段階で初めて栽培農家に配布される.増殖して農家に配布するまでに3年かかるので,3年ごとに組織培養による更新をする.ハウス栽培によって食味が向上し,見た目も良い株が出来る.ただし欠点として,若干だが香りは落ちる.
![]() | 増殖の様子. |
![]() | 手前が収穫後,奥が収穫前のフキ.収穫できる葉柄は全て刈り取る.全面刈りに近い.残った葉でも生産は十分続けることが出来る. |
![]() | フキを栽培している土地の様子.置換容量が7であり一般の畑作には向いていない. |
愛知用水が通水したことによって農業が飛躍的に進展した.作付け状況は,平成8年の秋冬作では,キャベツが64haと最も面積が広く,ついで,レタスの20ha,フキの15haが続いている.1ha以上の農家戸数についてみると,2ha〜1haの戸数は57,4ha〜2haの戸数は16,4ha以上の戸数は9である.
![]() | 土は頁(けつ)岩と呼ばれるもろい岩に堆肥を混ぜたものを用いている.フキを栽培している土地の土と比較して,畑作に向いている. |
![]() | キャベツの栽培が多く,県外の人が土地を借りて栽培を行っていることもある. |
![]() | キャベツの他にショウガが栽培されていた. |