菜の花プロジェクト講演会

会議の冒頭、東北大学菜の花プロジェクトリーダーの中井教授からこれまでの活動経過が紹介されました。菜の花プロジェクトは既に約半年に渡って様々な企業・行政・個人・団体の皆様と協働してきました。この会は、そうした協力者の方々と一同に会する最初の機会となりました。中井教授からは、本プロジェクトに対して、今なお多くの注目・関心が寄せられていることが紹介されました。

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有限会社千田清掃からは、小西俊夫常務取締役と鈴木昌好業務次長に「カーボンデモクラシー低炭素革命プロジェクト」と題してご講演頂きました。大崎市のバイオマスタウン構想と、その中で千田清掃社が実施している菜の花栽培、廃食用油回収、バイオディーゼルフューエル(BDF)の製造、B5と呼ばれるBDFを5%含有する軽油の製造、さらにはエマルジョン燃料の製造に至るまで、時折ジョークを交えてご紹介頂きました。

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株式会社宮果からは、遠藤哲夫代表取締社長に「宮果の菜の花プロジェクトの取組について」と題してご講演頂きました。株式会社宮果が実施する菜の花プロジェクトの中心メンバーである岩沼市の農家・平塚氏、佐藤氏にもご登壇頂きました。遠藤社長からは、震災直後の市場の様子、農家の様子から、復興にかける思いを語って頂きました。株式会社宮果は市場運営会社であることから、菜の花プロジェクトでは生産した「菜の花」や「ゆきな」あるいは関連商品の開発や販売方法について検討されている旨、ご紹介頂きました。

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株式会社環境科学コーポレーションからは、丸谷聡東北事業所長から「農地回復までの道のりを菜の花で灯そう~これからの菜の花プロジェクト~」と題してご講演頂きました。株式会社環境科学コーポレーションは、菜の花プロジェクトの中でも、土壌分析・放射能調査等で中心的な役割を担って頂いています。丸谷所長からは、次年度以降の菜の花プロジェクトについて、菜の花の持つ様々な機能や、これまでに当プロジェクトのために集ったメンバー構成を鑑み、コンソーシアム設立に関する提案がありました。回復が遅れた被災農地で、菜の花栽培を契機に農業を再開するプランなどをご紹介頂きました。

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株式会社クレハからは、佐藤通浩リビング営業統括部長から「東日本の「食と農の復興」への願い」と題してご講演頂きました。株式会社クレハも一部の生産工場で被害を受けたことや、そうした体験に基づき、東日本大震災を風化させないため今後3年間にわたって被災地を継続的に支援する「いっしょに笑顔。東日本応援プロジェクト」をご紹介頂きました。岩手県・宮城県・福島県で、それぞれ地元密着し、様々な支援活動を実施されている旨ご紹介頂きました。

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キリンビール株式会社からは伊藤一徳CSR推進部渉外担当専任部長に「東日本大震災復興支援の取組について~今、「絆」を深めるために~」と題してご講演頂きました。伊藤部長ご自身の復興にかける熱い思いを語って頂くと供に、キリンビール株式会社が今後3年間にわたって継続支援を行う「復興応援キリン絆プロジェクト」の活動内容等について、「地域食文化・食産業の復興支援」「子どもの笑顔づくり支援」「心と体の元気サポート」の3本柱で復興支援を行う旨ご紹介頂きました。

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バイオディーゼルアドベンチャー山田周正さん(フォトジャーナリスト)からは、廃食用油からBDFを製造する装置を積み込んだ自動車で世界一周を実施した際の紹介や、岩手県で実施している菜の花プロジェクトのご紹介を頂きました。

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仙台市役所経済局農林部農政企画課 農商工連携推進室の吉田技師からは、仙台市と菜の花プロジェクトの関係や、地域農家の皆様の声をご紹介頂きました

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最後に、参加者一同でグループディスカッションを行い、盛会のうちに幕を閉じました。

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