保有施設
青葉山キャンパス
東北大学附属図書館農学分館
農学分館は、農学及び生命科学系の専門図書館です。青葉山新キャンパスの中央、ユニバーシティパークとキャンパスモールの間に位置する青葉山コモンズ内にあり、約370の座席で各々快適に過ごすことができます。館内各エリアの内、先ず自主的な学びと交流のためのラーニング・コモンズエリアには、グループでの共同作業やアクティブ・ラーニングに適したテーブル等を有し、備え付けの情報機器なども活用しながら学習することができます。次に書架上部のライトが印象的な閲覧室エリアでは静寂な空間が広がるとともに、採光豊かなロフトのカウンター席では目の前の自然を感じながら気持ちよく学習することができます。また、開放的な吹き抜けフロアのラウンジは、知的刺激となる多種多様な分野の資料を備え、気分転換や思索にも適した知的空間となっています。最後に各キャンパス図書館のデポジットとなる共用書庫は、約50万冊が収容可能な電動集密書架を備え、リクエストにより各キャンパスへのデリバリーにも対応しています。
平成28年度末時点の農学分館蔵書は、和書87,010冊、洋書58,382冊、計145,392冊で、年間約7千冊の資料が貸出されています。また、3,887種類の和雑誌と1,811種類の洋雑誌を所蔵するとともに、館内にパソコン30台を備え、レポート作成や電子ジャーナルの閲覧等に利用されています。農学分館は季節を感じる自然景観の中で、人々が学び、憩い、交流する場としての青葉山新キャンパスの共有地であり、幅広く多彩な教育を展開する農学部において農学分館は学術情報基盤としての役割を果たしています。
動物研究棟
動物研究棟は、小動物研究施設(マウス、ラットなど)、家畜研究施設(ヒツジ、ヤギ、ウシ)、家禽研究施設(ニワトリ)、動物機能・形態解析施設および堆肥施設から構成されています。ライフサイエンスに必要な基礎的技術を学ぶ場であるとともに、生命現象の解明や安全で健康的な食に関する基礎研究、そして食を支える家畜・家禽の飼養管理や発生工学の基礎研究を行う施設として、「東北大学における動物実験等に関する規程」を遵守し、3R(Replacement,Reduction,Refinement)の原則を尊重して運営されています。
植物実験フィールド
2.73haの植物実験フィールドは、圃場(畑地15面、水田18面、果樹)と、加温ガラス室3棟、無加温ガラス室9棟、自然光型小型ファイトトロン26棟(内P1型14棟)、人工光単色光多連培養室1棟、植物生育制御実験施設・調査室などがあります。イネ、ダイズ、様々な園芸作物や果樹等の栽培と生産に関する実験を行っています。
植物環境応答実験施設
本施設では植物の環境応答の研究を行っています。9室の植物環境制御室と2室の培養室があり、これらの装置では、温度、光強度、相対温度、および栄養素濃度などの正確な制御が可能となっています。そのうち4室は氷河期や産業革命以前の低い二酸化炭素濃度から現在の3倍までの高い二酸化炭素濃度の設定も可能です。その他、2室の温度制御可能な光合成測定室があります。それらの設備を駆使し、地球上のさまざまな環境を想定した条件での植物の栽培や、それらの環境に適応する形質転換体植物の作出が行われています。
電子顕微鏡室
走査型電子顕微鏡(日立 SU8000)、透過型電子顕微鏡(日立 H-7650)の他に試料の前処理機器として、ウルトラミクロトーム(ULTRACUTS)、イオンスパッタ、カーボンコーター、オスミウムコーター、親水化処理装置、真空蒸着機、凍結乾燥機があります。植物組織・動物組織・昆虫・微生物・土壌等の観察を行っています。また、農学研究科だけではなく、東北大学の他部局、他大学、民間企業の方にも利用されております。
放射性同位元素実験施設
放射線管理区域内で非密封放射性同位元素(RI)を使用した生物実験を行うことのできる、国の使用承認を受けた放射線施設です。実験室(7室)、測定室、飼育室、ガラス室、暗室、汚染検査室、RI貯蔵室、保管廃棄室が設置され、液体シンチレーションカウンター、ガンマカウンター、ゲルマニウム半導体検出器等の機器が整備されています。放射線に関する教育・訓練を受けた教職員・学生が、放射性同位元素を使用した農学分野の幅広い実験を行うことができます。
大型機器分析室
NMR(Varian 600MHz・400MHz)、高分解能質量分析計(JEOL JMS-700)、ESI-TOF/MS(Bruker micrOTOF-Q Ⅱ)、LC/MS/MS(ABSCIEX API2000)、安定同位体比質量分析計(Thermo Fisher Scientific DELTA V Advantage)等の装置を備え、主に有機化合物の同定や構造解析に用いられています。研究科内のみならず、TSCを通して外部からの受託分析も行います。
屋外飼育実験池
3面の野外水槽と2棟の恒温装置があります。淡水魚の遺伝育種実験、微細藻類の培養、また培養餌料による二枚貝の飼育実験等を行っています。
複合生態フィールド教育研究センター
複合陸域生産システム部(川渡フィールドセンター)
総面積2215ha。大学農場としては全国一の規模を誇る。
ブナなどの自然林とスギなどの人工林、自然草地と人工草地、集約的な畑地と水田が配置されている。
複合水域生産システム部(女川フィールドセンター)
女川は親潮と黒潮が出会う複雑な海洋環境や多様な海洋生物など、比類ない絶好の教育・研究条件に恵まれた土地である。
調査実習船「翠皓」(19トン)を所有し、学生実習にて活用している。