氏名 安藤 杉尋
職位 准教授
TEL 022-757-4297
FAX 022-757-4300
Mail sugihiro.ando.a2*tohoku.ac.jp(*を@に換えてください)
専門分野 植物病理学
経歴 筑波大学大学院生命科学研究科修了、日本学術振興会特別研究員、(独)農業生物資源研究所特別研究員、東北大学農学大学院研究科助教を経て現職
Research map https://researchmap.jp/read0145772
研究内容
  1. 植物免疫のプライミングに関する研究

    植物は常に病原体の攻撃の脅威にさらされており、自身を守るために防御メカニズムを進化させています。しかしながら防御応答は植物にとってコストが高いため、常に防御応答を活性化させておくことはできません。そこで、植物は病原体からの攻撃を記憶し、感染リスクの高いときに効率的に防御応答を活性化するシステム(植物免疫のプライミング)を獲得しています。感染刺激の記憶にはクロマチン構造変化などエピジェネティックな制御が関与しており、そのメカニズムについて研究を行っています。

  2. 土壌微生物を利用した植物病害防除法の研究

    土壌微生物は植物の生育に様々な影響を与えます。私たちは有機農業に使われる土が病害抑制効果をもつことを見出したことから、その土壌微生物を病害防除に利用するために研究を行っています。特に有機農業の微生物多様性が病害抑制機能に重要であると考え、土壌から培養した微生物集団を用いた防除法の開発を行っています。

  3. プラズマ技術を利用した植物免疫の活性化の研究

    プラズマとは、固体・液体・気体に次ぐ第4の物質の状態であり、「電離した気体」と考えることができます。プラズマは活性酸素や活性窒素と呼ばれる反応性の高い物質を産生しますが、これらは植物免疫のシグナル因子としても知られています。そこで工学部と連携しプラズマ技術を用いた植物免疫の活性化法について研究を行っています。

シーズ
  • 有機農業に用いられている土や堆肥から貧栄養培地を用いて培養した細菌集団に高い病害抑制効果があることを見出しました。このことを利用して強く安定した効果をもつ生物防除剤の開発を目指しています。

 

参考文献:Suppression of rice seedling rot caused by Burkholderia glumae in nursery soils using culturable bacterial communities from organic farming systems” https://doi.org/10.1007/s42161-022-01066-6