氏名 有本 博一
職位 教授
TEL 022-217-6201
FAX 022-217-6204
Mail hirokazu.arimoto.c7*tohoku.ac.jp(*を@に換えてください)
専門分野 有機化学、ケミカルバイオロジー
経歴 博士(理学、慶大)。旭硝子(株)、静岡大学理学部化学科、名古屋大学大学院理学研究科を経て、2005年4月より現職(生命科学研究科)。文科省学術調査官、科学技術振興機構さきがけ研究21研究者などを歴任。
Research map https://researchmap.jp/read0121317?lang=ja
研究内容

【1】創薬プラットホーム技術AUTAC (Mol Cell, 2019):
選択的オートファジーを利用して、細胞内の疾患原因タンパク質やオルガネラを分解する機能を持つ有機化合物です。選択的オートファジーを自在制御する世界初の手法として、海外でも大きな反響があります。自らの抗菌オートファジー研究(Mol Cell 2013)の知見をもとに開発しました。
(関連受賞歴:矢上賞ほか)
【2】多剤耐性菌に有効な抗菌剤のデザイン:

院内感染症において問題となるバンコマイシン耐性菌(VRE)の克服を目指した研究です。新規バンコマイシン誘導体の合成、代謝標識技術を使った抗菌作用機序の解析を行なっています。

(関連受賞歴:日本化学会学術賞、有機合成化学協会奨励賞ほか)

【3】内因性化合物による寿命制御機構の解析
標準的モデル生物であるC.elegansを用い、内因性化合物による寿命延長効果の解析やオートファジー遺伝子の隠された機能を解析しています。
(関連受賞歴:アステラス病態代謝研究会 最優秀理事長賞ほか)

 

リンク(分野ページ、生命科学研究科):

https://www.lifesci.tohoku.ac.jp/en/research/fields/laboratory—id-7811.html

シーズ
  • ミトコンドリア機能を改善するAUTAC化合物

ミトコンドリアはエネルギー産生に留まらず、老化や疾患とも深い関係があります。私たちが開発中の改良版AUTAC4は、機能不全ミトコンドリアを選択的に分解除去し、細胞機能を改善します。神経変性疾患・炎症・老化抑制などの領域でAUTAC4に関する連携を期待しています(国際特許出願済)。

  • バンコマイシン耐性菌の細胞壁生合成機構の解析

腸球菌は7つのペニシリン結合タンパク質(PBP)を有し、細胞壁合成を行っています。但し、各PBPが受け持つ機能は十分に明らかになっておらず、抗菌剤の合理的設計の課題となります。当研究室は、すでにVREに有効な化合物を所有しており、個々のPBP機能に与える影響を解析しています。