氏名 石田 宏幸
職位 教授
TEL 022-757-4288
FAX 022-757-4289
Mail hiroyuki*tohoku.ac.jp(*を@に換えてください)
専門分野 植物栄養学、植物生理学、植物タンパク質代謝学
経歴 東北大学農学部農芸化学科卒業、同大学大学院農学研究科農芸化学専攻修了(農学博士)、同研究科助手、助教を経て現職
Research map https://researchmap.jp/read0055371
研究内容

植物に学ぶSDGs: 植物の窒素リサイクル機構の解明と作物の窒素利用効率向上への応用

現代の作物生産は、窒素の施肥に依存しています。そして過剰な窒素施肥が、温室効果ガス濃度の上昇や硝酸態窒素の水系への流出など、環境に大きな負荷をかけています。窒素を効率的に利用でき、少ない施肥でも生産性が維持される作物の開発は、持続可能な農業の実現に向けて重要な課題の一つです。

作物の葉では、窒素の約75%が葉緑体に分配され、主にタンパク質として光合成に使われています。一方で、光合成に不利となる下位葉では葉緑体タンパク質は積極的に分解され、窒素源として新しく展開する葉に転流されリサイクルされます。このような植物の生産性に関わる体内でのタンパク質代謝の機構について、これまでに見出した葉緑体のオートファジーによる部分分解の経路を中心に、モデル植物シロイヌナズナの細胞生物学や分子遺伝学的手法を駆使して研究しています。そして得られた新知見をイネに応用展開することで、生産性や窒素の体内利用効率を向上させた作物開発のブレークスルーを目指しています。

シーズ

プラスチドボディーを異常蓄積する新奇変異体

プラスチド(色素体)のオートファジーの過程で生じる特異小胞「プラスチドボディー」が異常蓄積する変異体gfs9-5を単離しました。この変異体は、これまで達成が困難であったプラスチドボディー形成の直接観察を可能にすることから、プラスチドオートファジーのメカニズムを明らかにするための有用な研究ツールになると考えられます。

リンクURL: https://www.agri.tohoku.ac.jp/jp/news/topics/detail/20211122.html