氏名 伊藤 幸博
職位 准教授
TEL 022-757-4233
FAX 022-757-4232
Mail yukito*tohoku.ac.jp(*を@に換えてください)
専門分野 植物遺伝子工学、植物分子遺伝学
経歴 東北大学農学部農学科卒業、同大学大学院農学研究科(農学専攻)博士課程後期修了、国立遺伝学研究所助手を経て現職
Research map https://researchmap.jp/yukito
研究内容
  1. 食糧・バイオリファイナリー共用イネの開発
    持続的社会の確立のため、再生可能資源の活用が期待されています。植物細胞壁は地球上で最も豊富なバイオマスであり、太陽エネルギーを利用した再生可能資源でもあります。その1つである稲わらは、米の生産に伴い毎年大量に生産されていますが、その多くが有効利用されていません。私たちは、稲わらをバイオリファイナリーの原料として有効活用できるように、糖への分解性を高める研究をしています。
  2. イネを用いた有用タンパク質の低コスト生産
    人の医療に加え家畜生産でも大量の抗生物質が使用されており、それが原因となって薬剤耐性菌が発生、蔓延し、公衆衛生上の脅威となっています。抗菌タンパク質、抗菌ペプチドは抗生物質に代わる医薬品として期待されますが、特に家畜に使用するには生産コストの高さが大きな障壁となっています。私たちは、食経験から安全性が担保されているイネを用いて、抗菌タンパク質などの有用タンパク質を低コストで生産する技術の開発を行っています。
  3. イネのカルスからのシュート再分化機構の解析
    遺伝子組換え植物を作出する場合、一般に遺伝子導入した細胞を培養して、植物体を再生させます。イネの場合は、培養細胞であるカルスに遺伝子を導入し、それに植物ホルモンのサイトカイニンを作用させます。するとサイトカイニンによりシュート(芽)再分化に必要な遺伝子の発現が誘導され、シュートが再分化します。私たちはこのシュート再分化の遺伝的な仕組みの解明に取り組んでいます。
シーズ
  • 教科書「植物バイオテクノロジーの基礎知識 —環境適応植物工学—」を出版! 

本書の副題とした「環境適応植物工学」は、バイオテクノロジーを駆使しながら、植物の環境適応に関わる遺伝子に注目し、植物が奏でる不思議な生命現象の仕組みを解明し、それらの情報を利用して有用形質を付与した新しいバイテク作物の開発研究を行う学問です。本書では、イネを中心とした植物バイオテクノロジーに関わる研究分野でよく使われる遺伝子解析技術、遺伝子工学技術やそれに関連した用語を図版111枚とともに優しく解説しました。マスコットキャラクター「おコメちゃん」と学ぶ「おコメちゃんの豆知識」コーナーもお楽しみに。ISBN978-4-86163-360-7 C3045

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