生物化学コース

酵素化学

研究内容

酵素・タンパク質は、私たちの生命・健康を維持し、多様な生物の機能に関わる重要な働きをしています。また、微生物の代謝や発酵過程では、酵素の働きを借りて様々な有用物質を生み出すことができます。当分野では、特に「生物の特殊機能」や「疾病」に関わる酵素・タンパク質の構造と機能や分子進化に着目して、研究をおこなっています。例えば、「生物の特殊機能」の一つに生物毒があります。生物がつくり出す毒は、選択性が非常に高く、高機能なため、どれも創薬にとっては宝の山なのですが、生物はどのように毒を産み出してきたのでしょうか?我々は、ベノミクス研究(毒のマルチオミクス研究)により、毒の進化の秘密に迫っています。その他、真珠バイオミネラリゼーションや抗生物質生合成系など「生物の特殊機能」の解明を目指しています。また、アルツハイマー病のヒトγセクレターゼによるアミロイドβの生成を酵母や培養細胞により再現させ、その分子機構の解明や治療薬に結びつく阻害剤のスクリーニングなど「疾病」に関わる酵素の機能、分子機構の解明に取り組んでいます。X線結晶構造解析によるタンパク質の立体構造解析、試験官内での生化学的手法、マルチオミクス解析、酵母や培養細胞での細胞生物学的手法を駆使して、酵素・タンパク質を基礎にした新たなバイオマテリアルや創薬への展開、有用物質生産のための改変酵素や新規分子プローブの開発などの研究と教育を行っています。

分野ホームページ

https://www.agri.tohoku.ac.jp/enzyme/index-j.html

キーワード

アルツハイマー、酵素、生物毒、タンパク質、バイオミネラリゼーション、分子進化、ベノミクス、メタロプロテアーゼ、レクチン、γセクレターゼ、アミロイドβ、X線構造解析

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