水産学および食品学分野における放射光の利用と可能性を紹介

大学院農学研究科中野俊樹准教授(水産資源化学分野)および日髙將文助教(酵素化学分野)が著した放射光の農学分野における利用に関する総説が、英文書籍Marine Biochemistryに収載、米国CRC Press/Taylor & Francisより刊行されました。

 令和6年度本学キャンパス内で本格稼働が予定される次世代放射光施設ナノテラスは、従来の放射光施設では苦手とされたソフトマテリアルを測定対象に農学分野での活躍が期待されています。農学関係では水産学や食品学分野における放射光測定に関する報告も散見されましたが、成書はありませんでした。
 農学研究科の中野俊樹准教授(水産資源化学分野)および日髙將文助教(酵素化学分野)は、放射光の水産学や食品学分野における利用とその可能性について初めて「Application of Synchrotron Radiation Technology in Marine Biochemistry and Food Science Studies」と題した総説にまとめ、米国CRC Press/Taylor & Francis社から刊行された英文書籍Marine Biochemistry (邦題:水産化学、Kim, Se-K.編) に発表しました。
 このような放射光に関する知識の普及により、今後、放射光が従来は少し縁遠かった農畜水産分野や地域産品の品質の評価や向上などにおいても積極的に利用され、身近な存在になっていくものと思われます。

Marine Biochemistry(CRC Press/Taylor & Francis刊)

関連URL:CRC Press/Taylor & Francis Group

[問い合わせ先]
中野俊樹
東北大学大学院農学研究科水産資源化学分野
Tel: 022-757-4166
E-mail: nakanot*tohoku.ac.jp (*を@に変えて送信ください)