食料生産のための家畜から盲導犬やコンパニオンアニマルに至るまで、人類にとって有用な形質を持つ動物の遺伝的能力を選抜によってより有益な方向に導くこと――これが私たち動物遺伝育種学の研究に携わる者の使命です。そのためには、それぞれの動物種集団の遺伝的特性を把握するとともに、動物1頭1頭が持つ個々の遺伝的能力を正確に推定し、高い能力を持つ後代を作り出すことが重要です。欧米では畜産が盛んに行われていますが、動物遺伝育種学はその畜産を支え、リードする最も重要な学問として位置づけられています。
わが国における農業総生産額に占める畜産の割合も38%と、米や野菜を上回り、畜産物の需要は今後ますます高くなっていくと考えられます。世界の人口が増加しつつある現在、将来的に食糧不足の危機が叫ばれる中、私たちはコストを軽減し、美味しく安全な畜産物を供給するための一翼を担う研究を続けています。これら研究を行うにあたって、理論系、分析系、実験系など、それぞれの手法を活かした研究を行っています。
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