VOICE: Plant Science [No. 013] 肖凌冉さん(園芸学分野 博士後期課程3年)

植物生命科学コースの学生・卒業生/修了生・教員の声をお届けするインタビュー記事です。月一回くらいの頻度で更新予定です。→記事一覧はこちら

今回は、園芸学分野 博士後期課程3年の肖凌冉さんにお話を伺います。よろしくお願いします。

肖凌冉さん(園芸学分野 博士後期課程3年)

現在どんなご研究をなさっているか教えてください。

 私は、発光ダイオード(LED)とプラズマ照射水を活用した野菜栽培技術の開発に関する研究をしています。今の野菜生産では、「健康、美味しさ、簡便」というニーズが多様化し、収量や味だけでなく、ビタミンや機能性成分などの栄養価への関心も高まっています。私の研究は、環境に優しいLEDとプラズマ照射水が野菜成長や代謝物蓄積に与える影響を明らかにして、野菜の栄養価や機能性成分を向上させる栽培手法を開発することを目指しています。

写真/東北大学農学研究科圃場のファイトトロンに水耕栽培中のレタス

この研究領域/分野を選んだ理由を教えてください。

 子供のころから野菜や果物が大好きで、将来は美味しい野菜や果物に関わる仕事をしたいという強い思いを抱いています。野菜と果物に関する知識を深めるため、高校卒業後に農業大学に進学しました。大学の授業で初めて植物工場という野菜生産システムについて知って、その新たなアプローチの将来の可能性を感じました。自分自身も将来的に植物工場で野菜生産に関する研究に携わりたいという気持ちが湧き上がって、園芸学分野を選択しました。

好きな食べ物や料理、得意料理などがあれば教えてください。

 私の好きな料理は火鍋です。火鍋は、新鮮な野菜、肉、シーフードなど様々な食材を楽しめる点が魅力です。特に寒い季節には、熱々のスープの中で火鍋を食べることで体を温めることができて、心地良い気持ちになります。火鍋を囲んで友人や家族と食事をする時間は、楽しいコミュニケーションの場でもあります。それぞれが自分好みの食材を選んで鍋に投入し、ゆっくりと煮込みながら会話を楽しむことは、和やかで心地良い雰囲気が広がります。そのため、私にとって火鍋は美味しい食事だけでなく、人との触れ合いをもたらしてくれる特別な料理です。

将来の夢を教えてください。

 私の夢は、美味しさだけでなく健康にも貢献する野菜の生産技術を開発することです。最近では、消費者の健康意識が高まり、食品の栄養成分に対する関心も増えています。科学技術の進化に伴って、農業生産に応用可能な技術も増加しています。私は、さまざまな分野の技術を利用して、高品質な野菜の生産に適用できる新しい手法を見つけ出して、その最適な活用方法を確立することに情熱を注いでいます。美味しさと栄養価を同時に備えた野菜の生産技術を開発することを通じて、社会全体の健康と幸福に貢献したいと考えています。

おいしくて、身体にも良い野菜や果物をなるべく環境に優しい方法で作る、というのは現代の農学のミッションと言えそうですね。研究のご発展を期待しています。仙台はもう秋が来ましたが、火鍋があれば心まで暖かくなれそうです。ありがとうございました。

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