食用油脂の品質に影響する 「酸化」コントロールの方法が進歩 東北大学大学院農学研究科と株式会社 J-オイルミルズとの共同研究講座 2027年3月まで3年間延長

【本学研究者情報】
大学院農学研究科
准教授 加藤 俊治 
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】
・株式会社 J-オイルミルズとの共同研究講座を2027年3月まで3年間延長します。
・本共同研究講座での研究成果の一部をまとめた、食用油脂の酸化による風味生成経路を新たに証明した論文が「Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry」に掲載され、2023年の「論文賞」を受賞しました。
・「日本農芸化学会2024年度東京大会」ランチョンセミナーにおいて、これまでの研究成果を紹介します。 

【概要】
東北大学大学院農学研究科と株式会社 J-オイルミルズは2019年4月から取り組んできたJ-オイルミルズ 油脂イノベーション共同研究講座をさらに3年間延長し、2027 年 3 月 31 日まで開講することをお知らせします。
 本共同研究講座は、これまで食用油脂の酸化について研究に取り組んでまいりました。食用油脂の適度な酸化は食品に好ましい風味を与える一方で、過度な酸化は食品の味や香りを損なう要因となっています。しかし、酸化のメカニズムは極めて複雑であるため、酸化を完全にコントロールする方法は確立されていません。
 5年間にわたる共同研究で研究チームは酸化油脂を詳細に分析する方法を複数構築し、熱・光酸化によって生じる成分と生成経路を解明してきました。今回、共同研究講座を3年間延長することによって、油脂の酸化に関するさらなる基礎データ収集を進め、これまで得られた熱・光による油脂の酸化に関する知見やオリーブオイルの風味に関する知見を基に、油脂のおいしさや健康価値の創造、実用化を視野に入れた応用研究を展開していきます。

詳細(プレスリリース本文)

  • 2.飢餓をゼロに
  • 3.すべての人に健康と福祉を